運命を知らない占い師


「見た目は母さんに似たけど中身は父さんって感じだな」


「違いねえや」


そんな話をしながら二人は病室のを出て占い師の元へ向かう。


「占い師さんはどこにいるの?」


「鹿鳴館のすぐ近くの宿にいるらしい。さっきまで俺も、そこで事情聴取を受けていたんだ」


「そうだったんだ…」


「警察官とかにあんなに質問されるのなんて、あれきりでごめんだぜ」


やれやれと首を振る友人に申し訳なく思った。