好きになんかなるもんか。

キーンコーンカーンコーン

ホームルームの始まりの合図がなる。

「…であるから…」

長ったらしい先生の話をぼーっとしながら聞いていたら

カシャン
私のお気に入りのシャーペンが落ちて、
拾おうとしたら誰かと手が重なった。

「…あ。」

その正体は私の後ろの席の、たしか…
藤原優真。

目にかかるぐらいの前髪の長さに
でくの坊のくせにいつも猫背

私は苦手。

「ありがと。」
そそくさと前に向き直してまだ長々と話してる先生の話を聞く。