好きになんかなるもんか。

「あ、優真からや。」

その名前を聞いてビクッとする。

「その、優真って人、知ってるの?」

「知ってるもなにも、マブダチや。」

なにゆうてんねんと面白そうに笑う。

「中学んとき、大阪から引っ越してきた俺はいじめられててん。
ハーフってこともあったしな」

「ハーフなんだ。」

「そお。イタリアと日本。」

どうりでカッコ可愛いわけだ。

「んで、いじめられてた俺を、助けてくれたのが優真」

へぇ、あいつなかなかいいところあるんだ。

少し見直した。

「優しいね、優真さん。」

あいつとは知り合いじゃないことを悟られないように

「じゃあ、もう行くね。
ありがとう!」

と言ってその場を去る。

「おう、またこいよ」

猫みたいに笑う望月くんに手を振った。