そんなとき
「ねぇねぇ、そこのかわい子ちゃんなにしてはるのー?」

ふにゃりとした柔らかい関西弁が私の耳に届いた

ひょこっと顔を出した猫のような男の子

小さくて目が大きくてふわふわな髪の毛。

まさかその子が、これから事件を巻き起こすなんて、その時は知らなかったーー。