駅を降りると、人がわんさかと目の前を通りすぎる。


さすが、、、都会。



私はいつものお店にいくために、人の流れにわりこむ。



まだあるかな?あるといいけど。



そのお店まで歩く途中に、ポケット配りのおとこの人に目を奪われた。




「しっしつ(もぐっ」




やばい声出すとこだった!でもやばい、執事さんだ。




かっこいいかっこいいかっこいいぃ




ティッシュ配りの執事さんは、私に笑顔でティッシュをくれた。




私はペコリと頭を下げて受け取った。




私はそのティッシュをぎっとにぎりさめた。




あー!!!もうほんとかっこよくて、、、死ねる。



握りしめたティッシュを見つめる。




あ!執事喫茶だ。



そっか。執事が好きなら、執事喫茶って手もあるのか!





今度時間があったらみてみようかな。




キュン死にしそうだけど、、笑



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お店につくと、いつも通りあんまり人はいなかった。





でもいつも通り、天紗(アマサ)さんがいた。





「こんにちは、天紗さん!」





「みきちゃん、いらっしゃい。最近来てくんなかったから寂しかったよ」




天紗さんは冗談をいうようにニコッと笑った。





「営業上手ですね?天紗さん。なにかおすすめの本は?」





この天紗さんのお店は、本屋さんの中に、小さなカフェがある素敵なお店だ。





前に私は、男の人たちに絡まれちゃって、その時に助けてくれたのが天紗さんだった。





「そんなことないよ?僕結構みきちゃんのこと好きだけどなぁ。なんてね?」





「はい、この本」





そういって2冊の本を目の前に出した。





わたしの好きな作家さんだ。





「あ、じゃあこれ二冊とも、、いくらですか?」





「・・・」





「え?天紗さん?」





天紗さんはわたしの髪をくしゃっとすると





「空。」





「ん?」





「僕の名前。空っていうの、呼んでくれる?」





「え?いきなりどうしたんですか!」





天紗さんはわたしの背中に手をわたして、私を抱き寄せるような形をとる。




「ちょっ、天紗さん!」




私は天紗さんの胸板をおして、天紗さんから距離を取ろうとする。





「ん、まぁかわいいからいいや」





天紗さんはいつも通りニコッと笑うと




「この本の値段はいいよ。でもさ、また来てくれる?」




と笑いながら言った





「はい!もちろん。でもちゃんとお代は払います。」





私はカバンからお財布を取り出した。





「そーいうとこが好きなんだけど(ボソッ」





天紗さんは、わたしに聞こえないぐらい小さな独り言をいうと、私の前に手を差し出した。





「そう?じゃあ970円になります。」




「はい!じゃあまた来ますね。」





私はペコリと頭を下げると、天紗さんはじゃあねといって頭を撫でた。





ほんと、天紗さんてスキンシップ多いなあ。





これが大人、なのかな?