下駄箱につくと、なんだか角のとがったものが入っていた。多分これは、、、


莉愛「あ!ラブレター」



後ろから抱きつかれぐるんと振り向く。この声は絶対たい莉愛(リア)だろう。



「おはよう莉愛!」




「んもう美樹はもてもてだな~この~」




美樹はそう言うとわたしのほっぺたをぐりぐりしてくる。




「ひゃめてりひゃ!」
と自分でも理解できない言葉を発する自分が恥ずかしかった。




恥ずかしさをごまかすように、莉愛の手をほっぺたからとって、

「ほら!いこ?」

と言って教室に向かった。




そういえばラブレター読んでなかったな。




-*--*--------*--*




手紙には、放課後、体育館で。って書いてあったけど、、、告白?かな。




あんまりなぁ、嬉しくない。




正直、付き合うとか好きな人とだけしたいし、あ!あと私には真人くんがいるし?




ほっぺたが熱くなっている気がして、手をあてた。

うん、ちょっと熱いかも。




そんなこと考えながら待っていると、誰かが走ってくる。




金髪の男の子だ。




ん~多分苦手なタイプ!




「ねぇ、みきちゃんだよね?いきなりごめんな。付き合ってくんない?」



朝の挨拶みたいに、淡々とその言葉を口にする彼に私は心のなかでため息をついた。




そして私も朝の挨拶のように




「ごめんね。私まだ付き合うとかわかんないの。でもその気持ちは嬉しいよ!ありがとう」

と告げた。





彼はそっか。と言って、ふいとどっかにいってしまった。




きっと、私と付き合ったっていうステータスがほしいだけのひとだろう。




私はその場で伸びをすると、来るっと後ろを向いて、来た道を戻った。



とその途中で校舎の影のしたの方に黒い髪の毛の先が見えた。



誰だろう?



その人にそっと近づいてみると、その人は無言で私を見つめ、すぐに読んでいる本に目線をおとした。



ん、なんかちょっと感じ悪い?




そういえばどっかで見たことあるかも、、、あっ!


「佐久間 雄くんだ!」



思っていたことが口に出て、あっと口を押さえる




「何か?」




彼は冷たい目で私をみるとすぐに本に目を落とす。




真面目キャラはすきなんだけど、感じ悪いのは苦手だな




「ごめんね。何でもないの。」




そう言うと彼はすこし私を見て、そう。とだけ言った。





やっぱり感じ悪い。