結局斗真は帰ってこなくて、私は待っててくれた友達2人と帰ることになった。
「ねえ理央。明日って何か課題あったっけ?」
「ん〜。あ、課題じゃないけど明日進路志望調査の紙提出だよ。」
「まじで!?俺まだ決めてないわぁ!」
そう言って頭を抱えるから、私達は思わず笑ってしまった。
「もうすぐ3年生だもんねぇ。由香里は進路どうするの?」
「私も結城君みたく、まだハッキリは決まってないんだ。」
「理央はどうすんだよ?やっぱり斗真と同じとこにすんの?」
結城君のその言葉で私はまた「はぁ?」と変な声を出してしまった。
「やめてよ、私がストーカーみたいじゃん。」
「ごめんごめん。でも幼稚園からずっと一緒って、なかなか珍しいよな。
違うとこ行ったらもったいないじゃん。」
私には「もったいない」に至る理由がよく分からないんだな、これが
斗真は幼なじみだし、仲もいいし、今でもよく2人で遊ぶ
夏休みに2人で祭りに行ったのも小学校の時からの恒例行事
最初は両方の家族みんなで行ってたんだけど、いつの間にか子供達だけで行くようになってた。
それでもゴールデンウィークには両方の家族でBBQとかもするし、そう考えても幼なじみとして仲はいい方だと思う。
「でも私はできたら好きな人とは同じ学校がいいなぁ。
理央ちゃんは?斗真君のこと好きじゃないの?」
「私があいつのこと好き?まっさかぁ!」


