「それならこっちも言わせてもらうけどさ、お前いっつも他の男子とイチャついてるじゃん。
結城と2人きりで帰ろうとしたときはマジでビビったんだからな。
俺置いてけぼりにしてさ。」
「あ、あの時はまだ気持ちに気づいてなかったし。」
「……ふーん。」
斗真はそう言って私の頭にグリグリと自分の額を押し付けた。
斗真の体温を今更ながら感じて、体に緊張が走る。
「俺がちょっと気持ちほのめかしても、意識すらしなかったくせに。」
「え?いつ?」
「……………」
純粋な疑問だったのに、斗真はため息をついた。
「昔からちょいちょい寝込み襲ってたのに、気づかないし。」
「は!?襲ってたとかサイテー!」
「ばーか。ほっぺとかにキスしただけだし。
それぐらい気持ち大きくて、それぐらい昔から好きなの。」
なんか言いくるめられた気しかしないけど、まぁいっか
「……ねえ、理央。俺に言うことない?」
「え?ああ、うん。アイス奢ってくれてありがと。」
「あ、いや。そうじゃなくて……」
斗真は呆れたようにため息をついてまた私の頭にグリグリしてきた。


