カシスオレンジ



棒読みがまるわかりだよ、三嶋さん。
この場はとりあえずのっておこう。
どうせ飲み会での戯言だ。

「わーアリガトウー私もダイスキー」

渾身の棒読みで三嶋に作り笑いを浮かべると、
なぜか肩をくんで私にもたれかかってきた。

「ちょ、三嶋?酔ってんの?」
「ぜーんぜん?ただ、見せつけてるだけ」
「…誰に?」
「あーあ、俺って超後輩想い!」