カシスオレンジ



その顔を見たら、さっき触れた手の感触を思い出してしまって。
急に恥ずかしくなってきた。
華奢なくせに、ごつごつした手はやっぱり男の子のもので。
強引に引っ張ったくせに、つかむ力は優しくて、あったかくて。

(なに、これ)

心臓が、ドキドキして、うるさい。

「ぱるる、顔赤いけど、熱ある?」

三嶋が自分の手を私のおでこにあてて、
顔を覗き込んでくる。
冷たいその手を、おもわずつかんで頬にあてる。