カシスオレンジ



「華さん、おんなじチームっすよ」

右後ろから、もはや聞きなれた声がした。

「っ!光!?」
「大声出さなくても聞こえてますよ」

そう言って余裕な笑みをうかべる。
神出鬼没すぎるよ、光さん。
突然呼ばれると、本当にびっくりする。
とくに、コイツの声は、効果抜群なんだ。

「ほら、三嶋さんと哲也も一緒。
 Bチームはあっちですよ」

やっと空いた隙間からボードを見ると、
確かにBチームの欄に私の名前がある。
三嶋と、哲也と、光の名前も。