毎週水曜日。二限目。
大学内で一番大きな講義室のドアの手前で、
堪えきれなかったため息をこぼす。

「なーにため息ついてんの!」

シャキッとしろ!と、
隣を歩く千晶に背中をたたかれる。

「った!今全力でたたいたでしょ!」
「毎週この時間にため息ばっかりつくの、
 いい加減にしてほしいんだもん。」

そんな言葉に、反論できなくなる。