赤い糸~切れた糸の続き~

ただいま~と言って家に入った。

「あら、おかえりなさい」とお母さんはリビングから顔を覗かせてくれた。

私は手を洗って、リビングに入った。

お父さんも、聖もいる。

私は健斗くんにもらったリングをつけたまま、話始めた。

お母さんはどうもリングが気になるみたいで、そわそわしている。

健斗くんとのデートの話をする。

楽しそうに聞いてくれた、お母さんと聖。

お父さんは無言のまま眉間に皺を寄せている。

「でね、明日改めて、私の未来の旦那様として挨拶に来てもらうことにしたから」と私が言うと、

「いよいよね!楽しみだわ」とお母さんは言って聖を見る。

聖は笑顔で、頷いている。

ふといきなり、ダンッと大きな音が響いたと思ったらお父さんが机を叩いていた。

「冗談じゃない!」と言って私を睨むと、部屋を出ていってしまった。

私は少し落ち込む。

お父さんはあんな人じゃないもん。ハイセンスで、ユーモアたっぷりの人。

何で?咲斗さんの時はニコニコしながら、結婚するんだろ?とか言ってたのに…

「大丈夫よ!ほら、早くシャワー入って寝なさい‼明日に備えて」とお母さんに言われてとりあえず、私は着替えを取りに行き、お風呂場に向かった。

ーお風呂を上がった私は髪を乾かして、ベットに入るが中々寝付けなかった。

けど…しばらくすると、ちゃんと睡魔が私を夢の中へと導いてくれた。

翌日ー

リビングに全員揃っていた。

「健斗くんはいつ来る?」とお父さんは聞いてきた。

「準備出来たら、連絡するって伝えてる」と私は言った。

「そうか。なら、皆俺の話を聞いてくれ」そう言ってお父さんは私たちを席に座らせた。


「健斗くんが来たら俺は、頑固親父風に認めないと一点ばりを通す。あくまで演技だってことを知っといて貰いたい。そして俺に協力して欲しいんだ。羅菜と健斗くんが幸せになるために、いくつか試練を与えるつもりでいる。その間、羅菜は耐えて励まし続けて欲しい。絶対もう無理なんて諦めさせないでくれ。半年位様子見て、全ての試練を合格したら、結婚していい」

お父さんはそういった。

私は頷くしかできない。「このリングはお守りがわりにつけててもいい?」と私が言うと、もちろんだと笑ってくれた。

「母さん、辛いと思うが上手く演じてくれ。聖お前は…女友達にでも頼んで協力させてくれ、女の誘惑や、聖の彼女への対応、そして何より、どれだけ羅菜を想いやり、気遣えるか!重要なポイントだ」

お父さんはそう付け足した。

聖もお母さんも頷いた。

「さてと、飯食って、準備するぞ」とお父さんはどこか嬉しそうに言った。

私たちは朝食を終えるとそれぞれに準備をした。

そして健斗くんにLINEする。

15分位で来ると言うので最後の微調整?をした。

「お父さん、やるならやりとおしてよ!健斗くんはうちに何度も来てるし、お父さんのことも知ってる。ばれないようにね!」と私が言うと、

「なんだ?楽しそうだな。お前も」と言いながら私を見て、ニヤッと笑ったお父さん。

どうやら、お父さんと私は楽しそうにしているが、お母さんと聖は複雑そうな顔をしていた。