赤い糸~切れた糸の続き~

お店に着いて、なかに入ると、やっぱりカップルが多い。

まあ、シーズン的にも?

「いらっしゃいませ~」元気な挨拶が返ってくる。

「予約していた速水です。遅くなりましたが…」と健斗くんはほんとに申し訳なさそうに言った。

「いえ、本日は当店にお越しくださいましてありがとうございます。スタッフ一同、心よりお待ちしておりました。ご案内いたします」とスタッフに案内されたのは、少し広い奥の席だった。

私はなぜこんなに丁寧なのか、不思議に思っていた。

健斗くんがソワソワしているのにも気づけず。

とにかくテーブルにつき、適当に注文し食事を始めた。

とりあえず、乾杯。

けど…私は運転手なのでお酒は飲めない。

お茶にした。そして、二人でグラスをコツンと合わせた。

「メリークリスマス」と声を揃えて。

普通の会話をする。恋人らしく?

しばらく楽しく話してると、急に真面目に、健斗くんは姿勢を正して私の名前を呼んだ。

「何年先も、ずっと隣で笑っていてくれませんか?」と健斗くんは言って小さな箱を私に差し出した。

これって…プロポーズ?!

「はい!ヨロシクお願いします」と私は頭を下げた。

周りから拍手が聞こえた。

そして花束とケーキがテーブルに運ばれてきた。

「おめでとうございます、末長くお幸せに。これは当店からのプレゼントです」とスタッフは言ってくれた。

最高のクリスマス。

しばらくして私たちは店を出た。

嬉しくて気分も上がる。

「もう少し…二人で過ごしませんか?」健斗くんにしたら珍しい勇気だった。

私ももう少し一緒にいたいそう思って、

「じゃあ、ドライブしよっか」と笑って言ってみた。

頷いてくれたので、早速アレクにまたがった私たちは走り出した。

さすが冬…けっこう寒い。

しばらく走ってアレクを止めた。

私たちはアレクを降りて、並んで座る。

空を見上げると満天の星空。

思わず見いってしまう。

1番輝く星が咲斗さんかな~とふざけあう私たち。

顔を見合わせて笑いあった。

「明日、健斗くん休みよね?ウチ挨拶に来て欲しい」と私は言った。

「…えっ?それは…」複雑そうに言う健斗くん。

「なーに?プロポーズしといて。ちゃんと私の恋人して改めて挨拶して欲しい。反対されても粘って欲しい」私はそういった。

「わかりました」と健斗くんは言った。

しばらくして、私は健斗くんを送り届け、帰宅した。