健斗side~

俺は学校に向かう。けど…昨日のことが、頭を離れない。

後悔だけが残ってる。

足取りが重く、ゆっくりと学校に向かった。

後ろから聖に声をかけられた。

「どした?ねぇちゃんと何かあったのか?」と聞かれた。

どう答えていいかわからない。

昨日のこと、そのまま言っても良いのか?

聖は怒らないか?

俺はマジに悩む。「言ってみ?」とか言うからさあ、結局言う決断をした。

「はぁ?姉ちゃんにキスしただぁ?」ってキレ気味に聖に言われた。

「ごめん!そんなつもり無かったんだけど…その、元カレの話聞いてしまって動揺して…」と俺は正直に話した。

「…で、姉ちゃんの反応は?」って言い方キツいけど、聖は元々こんなんだし、別に怒ってはないと思う。

正直に、心配してくれてるんだと思うんだよね。

学校に着いた俺らだけど、少し気まずい空気流れてない?

って、いやいや、そうじゃない。

ここはちゃんと聖に相談しないと‼

「…振られた…」俺はシンプルにそう伝えた。

「…あぁ?何でだよ!?」と今度はキレてる?

ほんとによくわからんのよね。どこでスイッチが入ってキレたりキレなかったりするのか。

けど…めんどくさくなって話をやめた。

はずなのに、コイツは意外とおせっかい。

ずっと一緒に過ごして、強引に聞き出そうとしてくる。

消沈してんだから、少しほっといてくれよなって思うけど。

「…姉ちゃんはマジで何考えてんだか…モテるからって調子に乗んなっての…」とかぶつぶつ聖は言っていた。

それを聞いた俺は、思わず吹き出しそうになった。

怒ってるとこそこなの?!って。

俺に対しての怒りじゃなくて、お姉さんに対してなの?!

絶対ずれてる!コイツ。

そんなことを思いながら1日を過ごした。