クリスマスデートはやっぱりキラキラした街並みに囲まれて、好きな人と手を繋いで、他愛ない話をしながら過ごすもの。
そして、来年も再来年も、これからもずっと、一緒にクリスマスを迎えられることを願っていくもの。
そう思っていた。
18年間、ずっと。
なのに、なんで。なんで……!
「……ありえない」
有り得ない、ありえない、アリエナイ!
最悪だ。本当に最悪だっ。
なんなのこれ。え、なに?嫌がらせ?
おぼつかない足取りで洗面所へ行ったあたしは鏡に映る人物を睨みつける。
そこにはダルそうな表情を浮かべて、おでこには冷却シートがしっかり貼られているあたしがいた。
12月24日、大好きな人と過ごす大切な日にあたしは熱を出してしまったんだ。



