《え、なに。急に》
「なによ。その反応」
せっかく伝えたのに、反応薄っ。
ま、これは照れてるだけなんだよね。知ってるよ。これくらいは。
だって柊が照れてる時って一時停止するんだもん。
《はあ~》
「柊さん、大きいため息吐きすぎません?」
《…………》
えっ、黙った!?何故。あ、まだ照れてる?
ふふ、可愛いな。
《おれだって……》
「ん?」
彼の聞き心地のいい低音ボイスが耳に響く。
電話の向こうで静かに息を吐く音がした。
《おれだって好きだ、ばーか。……じゃな!》
──プツ。プープー……。
しばらく思考停止して数秒後に再始動させた。
え、なに、今の。
てか、切られたし。
それに、なんか……!
「……柊、かわいすぎるよっ」
顔が崩壊したあたしは枕に顔をうずめて、しばらくジタバタしているのであった。



