固まった彼はあたしをただ見ている。
ふふ、かわい。
今日の柊は危ない人だ。だからそんなことは口に出せない。出したくてもなんとか我慢する。
「柊、分かった気がする。こんなクリスマスもたまにはアリだって」
そう言って彼の肩に頭を預ける。
この高さが心地よくて、目を閉じた。
だって、こうやってずっと一緒にいられる。くっつきたい時にくっついて。手を繋ぎたい時に繋いで。
キスだって。好きな時にできちゃう。
だからこういうのもアリだなって思えた。
それは柊のお陰。
そばであたしを呼ぶ声が聞こえた。
ふと上を向くと柊もあたしを見ていて、顔が近付いてくる。
そしてまた、まぶたを閉じて甘い口づけに応えた。



