【短】こんなクリスマス嫌だっ!!







「わかったよ。……柊って意外と頑固なんだね」

「頑固で悪いかよ」

「……べっつにー」




まさかこんな一面があったなんて知らなかった。



……いつもそうやって、頑固さを出してくれればいいのにな。


そうしたらあたしの不安、解消するのに。少しだけど。




分かりにくいんだよ。柊の思ってることが。
あたしみたいに顔に出るタイプじゃないから、余計。





視線がいつの間にか毛布にいっていることに気付いて、もう一度柊を見上げた。



けど、上には柊の顔はなかった。




柊の顔はすぐ隣にあった。
そして、笑っている。湯気も見あたらない食器を持って。





「おれ、これやってみたかったんだ」


そう言うと、お粥をすくったスプーンがあたしの口元に近付いて来た。


ツンと唇にそれを当てられる。



あたしはただ柊とスプーンを交互にみた。





え。なに。えーと……これはどういうこと!?


て、さっきからそればっかしか言ってない気がするんだけど……。