ーーーーコンコン

私は花束を抱えながら、部屋のドアをノックする。

「失礼します」

私がドアを開けるとカーテンが揺れていて、窓から入る風が肌寒く感じた。

「今日も来たよ」

花束をテーブルの上に置き、ベッド横の丸椅子に座る。

「今日はいい天気よ。ちょっと寒くなってきたかもね」

そう言って私は笑いかける。

「…まだ、眠いかな。もうそろそろ、起きてほしいよ。話したいこと、たくさんあるのに」

ベッドに横たわる彼女に話しかける。
相変わらず綺麗な顔をしていて、髪は一か月前より少し伸びた気がする。

「ねえ、京華…」