「でも、私彼氏いるから...」


「知ってたよ。でもこの気持ち、どうしても伝えたくてさ。彼氏って芦屋のことだよね?」


うんっと自信なさげに答えたのは、そういうこと。


「芦屋なら美咲ちゃんのこと幸せにしてくれるから諦められるよ」


ちょっと切なそうに笑っていた清水くん。


伶斗は私のことを幸せにしてくれるの...?


「でも最近なんか冷たくされちゃってて」


「付き合ってどれくらいなの?」


「1年くらい」


そう私が答えれば、なぜかニヤリとする清水くん。


「葛藤してるんだよ、きっと」


葛藤?何が?どういうこと?


「まっ、大丈夫だよ」


「応援するよ、美咲ちゃんのこと」


ダメだったら俺のとこおいで、そんな冗談か本気か分からないけど。


清水くんの優しさが素直に嬉しかった。


「ありがとう」