歌い続け弾き続けた僕らは演奏を終えると小さなため息を吐いた。タイミングが合い顔を見合わせて少し微笑んで空を見上げながら



「私の名前はR(アル)」
「僕の名前はS(エス)」
君は僕に手を出して僕も君の手を握り初めて交わした挨拶だった。



今までは遠くから君を眺めていた
でも今は近くで見る君の横顔は変わらず美しいけどどことなく君の悲しみが僕には伝わっていたんだよ



君は何にもないよと言っているかのように
僕に微笑みかける君に僕はギターを奏でる
ことしかできなかった