無事にお通夜もお葬式も終わり
私は石崖から君の灰を撒きながら歌い始めた
その歌は最後の最後に私に作ってくれた歌だった
私は歌えば歌うほど声にならなくて
「Sがいなきゃ…駄目なんだよっ……!!」
と私は月に向かって叫んだのだった…
私は家に帰るとポストに封筒が入っていて
中を見てみるとビデオだった
そのビデオを見てみると君がタキシード姿で画面に現れた
「似合ってるかな?どうかな?
今写真館に来ているんだよ、R
死ぬ前に絶対来たかった場所だったんだ
亭主の方がとても優しい人でタキシードを着させてくれたのだけど、恥ずかしいな
R…僕のお嫁さんになって下さい
僕が例えこの世からいなくなったとしても
君の夫でいさせてください
たった一つの宝物をありがとう
今までよく頑張りました
愛してます!」
と君の笑顔で終わっていた…
私はその日何度も何度も繰り返しビデオを見ては涙をして君を目に焼き付けていた

