昴も響の事を実の弟の様に可愛がってくれてる人だから…


昴にはお兄さんが居てると聞いた事があるけど…

あまりお兄さんの話を昴の口から聞いた事がない…

それに私が出産した時に昴パパのあの哀しい目で昴を観てたあの姿が未だに目に焼き付きいつもあの光景が映ってしまうんだ…


昴の過去に何があったのか?

昴も晧輝も話してくれない…


仲のいい晧覬と昴…


でも言えないんだ…


晧覬も昴の過去を…



だから私は昴が話してくれるまで待つつもりでいた。

話してくれないかもしれないけど…




「瑠璃ちゃん?眉間に皺!!」


昴は自分の眉間に指を指し私に言った。



また…

また私は考え事をしてて眉間に縦皺を作ってたんだ…


私は大きな溜め息を吐いた…




【瑠璃ちゃん?4月1日から社長に就任するんなら就任式の方は一体どう成るんだい?】


琉偉パパに聞かれ…


何も考えてなかった私に…



【今日みんなが揃うからその時にちゃんと決めればいい事だからね。】


琉偉パパはそう言ってコーヒーを飲み干しご馳走さま。と言い部屋から出て行った。