固唾を呑んで観ていた私達は安堵した。


昴も私を抱き締める腕の力が抜けた。

昴も「良かった…」と小さい声で言ったのを私は聞き逃さなかった。



本当に…

本当に良かった…



後は伯父さんの方だけだ…



『ではこちらに今日の日付と署名と捺印をお願いします。』


晧覬はまだ冷たい言い方を止めずに優里さんのお父さんに言った。


書き終わると…



『この誓約書に書いてある項目を一つでも破ると刑事事件に成ると言う事を肝に銘じて覚えといて下さい。コピーを取り原本は水城さんがお持ち帰り下さい。』


晧覬がそう言うと…



剛司が晧覬から誓約書を貰いコピーしてた。コピーが終わり剛司が晧覬に書類が手渡すと1枚を優里さんの前にそしてもう1枚を晧覬がテーブルに置き…



『こちらが原本に成ります。これをお持ち帰り下さい。』


晧覬は最後に手にしていた書類を優里さんのお父さんの前に差し出した。



『絶対に忘れないで下さい。交渉は成立しましたが誓約書を書いた時点でこの誓約書の効果は発動してます。約束を破った時点で私達弁護士団は即座に実行を遂行させて頂きますのでお忘れ無き様お願い致します。』


晧覬はハッキリと威嚇にも似た口調で話した。