私にはそんな経験が無いから優里さんの心の葛藤は本人にしか解らない…

でも…

少しでも…

ほんの少しでも理解出来れば…


私はそう思ったからこそ優里さんに勇気を出して貰って…

真実を…

事実を…

公の場に明かす事を進めた。


一歩前進して欲しかったから…



大変な勇気が要りそして廻りを時に傷付ける事もある…

でもそれをほっておくと優里さんの傷はもっと深く…

そして誰も信用出来無い様に成る…


それは仕事上、致命傷とも言える傷に成ってしまう…


私が達哉の事で自分で思ってる以上に傷が深かった事で晧覬や昴に助けて貰いそして癒されていった様に少しでも同じ痛みを持ってる優里さんにはいつまでも嘘や偽りの無い真の明るさや笑顔を早瀬さん達に安らぎとして与えて行って欲しいと思った。



だから前進して欲しかった。



勇気を出して一歩前へ踏み出して欲しいと思った。



『瑠璃?どした?また何か考え事をしてるみたいだけど?』


晧覬に言われ私は優里さんを抱き締めながら私が今、思ってた事を話すと…



「やっぱり瑠璃ちゃんだね。そんな瑠璃ちゃんだからみんな瑠璃ちゃんが大好きなんだよ!」


昴が言った。