【実は…。新事業を興す為にだな…。】
父は言いにくそうな感じだった。
【響のだな…。】
父は本当に言いたく無いみたいだった。
響がなんで新事業を始めるのに名前が挙がり関係あるのか?
父の真意が読めなかった。
『お義父さん?ようは響の為に新しい事業を興すと言う事なんですよね?おおかたヘアスクールとかなんでしょう?響に跡を継がせる為に?違いますか?』
晧覬が父に言うと父が頷いた。
だからって…
なんで私が社長に成って会社を両立しなきゃいけないの?
父がやればいいじゃない?
今までだって兼任してたんだから…
私が父に言うと…
『瑠璃…。畑違いの事業を興すのにお義父さんはそれに集中したいから社長を解任してまで集中したいって言ってるんだよ。』
晧覬が私に向かって言った。
だからって…
なんで私が両方の社長に就任してお互い違う仕事をしなきゃいけないの?
私の方が経験も浅いんだから新事業に力を入れたいのはむしろ私の方だと思うんだけど?
晧覬と父に向かって言うと…
【瑠璃にはいつも助けてくれる素敵な旦那や仲間が居るじゃないか…】
父が言った。


