『そうだよ。俺達、過去に二度も逢ってたのに誰かさんが俺の事を覚えて無くて三度目に逢った時も瑠璃は俺の事を覚えて無かった。俺は親父の仕事を手伝ってた傍らで弁護士に成る為の勉強をしてた時に瑠璃に逢った。あの時から俺は瑠璃を片時も忘れた事は無かったよ。瑠璃の事が知りたくて瑠璃の側に居たくて瑠璃の事を秘密で調べたよ…瑠璃の行動が知りたくて知り合いを伝って瑠璃の話を聞いたりしてた。でも達哉の彼女として現われた時はさすがにショックだったよ…俺が受験勉強を必死にしてる間に達哉の彼女に成ってたんだからな…』
晧覬は昔を思い出すかの様に大空を観て遠い目をして懐かしそうに話した。
『三度目に逢った時は本当に俺は嬉しかったよ。愛しくてたまらなかった瑠璃…お前が俺の目の前に現われたんだからなでも瑠璃は俺の記憶なんか無かった。だから俺は瑠璃を自分のモノにする為に隠密行動を取ってたんだよ…今も変わらないんだけど…』
晧覬のこの言葉を聞いて…
だから…
だから私の居場所が解るのか…
晧覬に内緒にして出掛けても直ぐに晧覬が私の場所に来るのがようやく解った。


