下を向いて話してた私はビックリして顔を上げると…



両腕を組みドアに寄り掛かってる晧覬の姿が目に入った。



「瑠璃ちゃん?ごめんね。晧覬が帰らなくて一緒に付いて来ちゃったんだよ…」


昴は私にごめん…そう言って謝った。



私は慌てて椅子から立ち上がり逃げようと思った。
入口には晧覬が立ってて逃げる場所なんてどこにも無いと言うのに…
アタフタやってると




『昴?悪いけど…席外してくんない?』


晧覬が昴に言うと昴は解ったよ!そう言って私の頭をポンポン叩き「ちゃんと晧覬と話をしなきゃダメだよ!」と言い部屋を出て行った。


置いてけぼりを食らった私はただ昴の歩いて行く後ろ姿をずっと観てた。



『何で?子犬の様な目をして昴を観てる訳?瑠璃は俺より昴の方が何でも話せると言う事なのか?』


低い鋭い晧覬の声が聞こえた…



その声を聞いて…


うっ…

晧覬…

不機嫌モードだ…

どうしょう…



立ったまま俯いてしまった私に…



『あのね…瑠璃?俺今怒って無いよ?少し不機嫌だけど…』


晧覬が続けて…



『今朝の話の時に瑠璃の様子がおかしく成ったからまさか!なって思ってたんだよ。』


晧覬は言った。