出し巻きなどを焼いてるとみんなが摘み食いをして行き出し巻きがみるみる無くなってしまった…
はぁ~
焼いた意味ってもしかして無い?
私は溜め息を吐くと
【今日はみんな一生懸命、頑張ったんだからいいんじゃ無いの?みんなクタクタに成りながらも蒼空の店を回転させたんだから…】
斗摩に言われた。
【俺も瑠璃のご飯が食べれて本当は嬉しいしな!蒼空の造ったのもいいけどやっぱり瑠璃が造る方が美味しいからな!】
斗摩が私を瑠璃と呼び捨てで呼んだ…
二人の会話を昴が聞いてたと言う事も知らず斗摩が…
【あの時に俺はちゃんと言ったよな?晧覬には負けない…って…それに忘れないで欲しいってキスしただろう?】
斗摩の言葉に私は一瞬にして固まってしまった。
あの時の事を言ってるんだ…
あの屋上での出来事を…
「おぉ~!斗摩!こんな所に居てたのかよ!琉偉達がお前の事を捜してたゾ!」
昴が厨房に顔を出したので斗摩は話を止め琉偉達の居る所へ戻って行った。
「瑠璃ちゃん?斗摩と一体なにがあったんだ?あの就任式の時に?」
昴は本当に勘がいいと言うのか…
黙ってる私に…
『やっぱり斗摩と何か?あったんだな?瑠璃?』
晧覬の声が聞こえた


