うーん…3分の2ぐらいは話したことある人たちかな…
まぁ、3年目だし、さすがに友達も出来てる。私は自分で言うのもなんだけど友達がだいぶ多い方だ。
というか、顔を知られてる。
もちろん、「美人だから」とかいう素晴らしい理由ではなく、生徒会に入ってるからだ。
そういうのが好きなわけではないけど、中学一年の時にクラスの推薦で立候補して、そのまま演説したらなっちゃった…みたいな。遅くまで学校に残らないといけないし、あまり良い事もないけど。
「よーし、席に着け」
そう言いながら入ってきたのはおそらくこのクラスの担任。
大崎先生だよね?理科の。
「おお!!大崎先生!!2年連続〜」
その瞬間大声で後ろから声がした。
「丸…うるせえ、いいから早く座れー」
「はーい」
ザッと私の前の席に座った男の子。
「丸」と呼ばれたその男の子。
背が高くて、細身で、通る、でも男の子らしい声をして、少し目にかかりそうな長めの髪。
「カッコいい」その一言が似合う男の子だった。
「丸」と呼ばれた男の子がクルッとこっちを振り返る。
「お、副会長様じゃん。よろしく」
「あ、はい…」
急すぎて返事がおかしくなる。
「はい」って何よ私!!
もっと愛想良くしてよ私!!
自分に文句を言いながらも前で頬杖を着いて先生の話を聞く「丸」くんの姿をずっと見つめていた。