「申し訳ありませんでした!!」


[DENTALCLINIC officeKAYANO]
にて。
院長と福院長を前に土下座する私。


傍で文玻も頭を下げる。


「3日も無断欠勤してしまい!!ほんっとうに、誠に申し訳ございません!!姉には一切非はございませんので」


「ま、まあまあ、致し方ない。事情が事情ですし」


苦笑いする院長。
ビル内のボヤ騒ぎを知らない訳ではなかったし、巻き込まれて意識がなかったことは知っていた。


真部が関わっていることは噂で耳に入っている程度で、本当のところは定かではなかった。


「短い間でしたが、よく頑張ってくれましたし、お姉様も復帰なさって、良かったじゃないですか」


「有り難きお言葉、痛み入ります…」


そんな風に言ってもらえるとは、と号泣する。


「真面目さは買ってます。なので分院の方で出た欠員の穴埋めに回っていただけると助かります」


「よろしいのでございますかっ!?」


姉の立場の確保と、とにかく仕事を続けることが何より優先だ。


「ありがとう、文李。お疲れさま」


「いい妹さんを持ちましたね」