「真部さま、お預かりしていましたクリーニングが仕上がりましたのでお届けに、……あと、申し訳ございません」


「文李!?いるんでしょう!?あっ、やっぱりいた!!」


「文李さん」


届けに来たボーイさんの後ろから、押し退けて文玻と、続いて申し訳なさそうに叶多さんがドアの隙間から押し入るように入ってきた。


「……な!?お前ら何して!?」


突然のことに言葉をなくす真部さん。
そしてハッと振り向いたところに私が立っていた。


「お姉ちゃん!!叶多さんまで…どうして…!?」


「出るなっつっただろうが!!」


苛立つ真部さん。


「どういうことですか!?文李を返していただきますよ!?」


「ちょっと待ってくれ!!こいつは…」


「ボヤ騒ぎでここの病院に運ばれてから姿を消したと聞いて、もしやと思って窺ってました。そのクリーニング済みの中には文李さんの服もありますよね??」


静かに、けれど厳しく詰め寄る叶多さん。