「で??文李はまだなの??」
「はい!?」
「なんだ。てっきりもう婚約してるのかと思いましたけど」
叶多さんにまで言われた。
「い、いや、私は…」
どう言えば。そんな話はまだ出てない。
と、玄関のドアが叩かれた。
ドンドンドン!!
「な、なに???」
ビクッとする女3人。
咄嗟に台所に向かおうとする。フライパンやらスリコギ、お玉をせめてもの武器にするためだ。
漫画で描いたような間抜けな姿だけれど。
「ここは僕が」
叶多さんが立ち上がり、玄関に向かう。やっぱり男の人は頼もしい。
ドアの覗き穴も壊れていた。
「どちら様ですか??」