買ってきた材料で、使われてないキッチンで調理を始める。



「葉月、料理するのか?」


「しない。」



私の答えに黙り込んだ学を見た。



「迷惑だった?手料理なんて。」


「いや………逆に嬉しい。」


「嬉しい?」



意味不明な学に首を傾げた。



「俺の為だけに料理してくれるんだろ?」


「………まあ。」


「楽しみにしてる。」



キスだけを落として学がキッチンから出ていった。私はスマホ片手に料理をしていく。


何時間も掛けて料理すれば、学がテーブルにセッティングをしてくれていた。


二人でテーブルに腰掛けて料理、シャンパンを話し合いながら楽しんだ。



「葉月、美味しいよ。」



学の言葉に急浮上する気持ちに新たな私を発見していく。


学と過ごす日々は新たな感情を生み出していく。



これが恋なのかと―――――



「葉月、好きだよ。」



学の甘い言葉に酔いしれたクリスマスだった。