契約彼女にした理由

「なら、学が結婚しろ。」


「「………。」」



優翔の笑いを含んだ声に学が睨んでいる。



「そうだ。学が結婚しろ。」



健も便乗して面白がっている。



「それは俺が決める。」


「ははっ、そうだな。学は長男だし、葉月さんも長女だろ?お互いが譲れないモノだってあるだろうし。」



「なら、葉月ちゃん、俺に乗り換えなよ。俺、次男だよ。」



優翔の発言に健さんが乗ってくる。



「俺も次男。」



駈までもが楽しそうに話に加わる。



「俺達、結婚は考えた事はなかったよな?」


「「ああ。」」


「兄貴も結婚なんてする気なかっただろ?縛られるのを嫌うからな。」



好き放題に言う3人、逆に黙り込んだ学に大きな溜め息を吐いた。



「私も結婚したい訳じゃないよ。お見合いだって相手は誠だし。」


「誠?」


「誠が父と約束したみたいよ。私は知らなかったけどね。」