契約彼女にした理由

私の言葉にクスクスと笑う面々を見渡す。



「まだ2週間って…………。大人なんだし、十分だろ。」


「えっ?そうなの?」



学を見れば、健達を睨んでいる。



「そう言えば、皆には彼女がいないの?」


「「「いない。」」」



揃った言葉に目を見開いた。


こんなイケメンなのに彼女がいないの?



「内緒なんだ。」


「違う。今はいない。」


「皆?」


「ああ。だから男だけで飲んでるんだよ。」



駈の不貞腐れた声に3人を交互に見渡す。



「モテるのに。」


「モテるとか関係ない。」


「そういうモノ?」


「逆に疑って付き合えない。顔だけ?お金だけ?中身は?って。」


「ふ~ん、意外に真面目。」



駈の睨みが向けられ、笑って誤魔化した。



「いいの。女に不自由してる訳じゃないから。」



意味深な健の言葉は聞かなかった事にしよう。