私はクスクスと笑って学を見た。



「ああ、だから葉月とは初めて本気の恋愛をするって決めた。」


「私にそんな価値ある？」


「それは俺が決める。葉月、一緒に本気の恋愛をしてみないか？」


「契約は？」



私が問い掛ければ、クスリと笑う学を真っ直ぐに見つめる。



「契約なんて、始めっから葉月を落とす為のキッカケだ。」


「キッカケ？」


「気になる女と付き合うキッカケだ。」


「学は策士ね？」


「かもな。葉月に近付くチャンスをお前がくれたんだ。それを活かしたまでだ。」



ニヤリと笑う学に溜め息を吐いた。



「私達の出逢いは運命になるかもしれないわね？」


「する。運命にしてやるよ。」



私は不敵に笑う学を見つめた。



こんなにストレートに口説かれた事なんてない。


私達の出逢いは運命？



私を見つめる学の不思議な青い瞳をじっと見つめていた。