契約彼女にした理由

「葉月、まだ寝るなよ。買ってやっただろ。」


「………。」


「葉月、愛してる。」


「ふふっ、私も愛してる。」


「やっと言ってくれたな。」



学の嬉しそうな顔にキスした。



「葉月、引っ越してこい。」


「………いつ?」


「来月。吉良副社長には俺からお願いする。」


「………家事できないよ。」


「………徐々に教えてやる。」


「学がうちに引っ越して来れば?」


「………二人で楽しめないだろ。」



学が私を引き寄せて抱き締めた。



「葉月を独占したいんだよ。」



甘い言葉を耳元で囁く学にクスリと笑みが漏れた。



「二人で頑張る?」


「ああ、教えてやる。二人で乗り越えて行くぞ。」


「ふふっ、わかった。」



学の胸に擦り寄って目を閉じれば、学の心地好い鼓動が聞こえてくる。



「幸せになろう、学。」


「ああ、二人で幸せになるぞ。」



学の鼓動を聞きながら深い眠りに落ちていった。