拝啓 林 零 様

六つの花が舞い踊り星が綺麗に見える季節になりました。
お元気ですか?
私は元気です。
いつも通り毎日楽しく過ごしています。
零君はどうですか?
毎日楽しく過ごしていますか?
ちゃんと朝寝坊せずに起きていますか?
私がいなくても大丈夫ですか?

なんて。大丈夫に決まってるよね。
零君だもん。
何で急に手紙を書いたのかって思ってるよね?きっと。
わたしね、実は病気になっちゃったの。
癌だってさ。もう長くないんだって。
手紙を書いたのはそれを報告したかっただけ。
散々迷惑かけたのにまた面倒かけちゃうね。笑

零君。どうかお願いだからこれだけは聞いてください。
どうか、真昼の星空を忘れないで。
まってるから。ぜったいだよ。
これだけ伝えたかったの。
それじゃあ
ばいばい。
きっとまたねはないから。
ばいばい。

敬具 道ノ下 蛍