不意に浮かんだ馴染みのある顔に胸が苦しくなった。


歩未どうしてるかな。

まだ泣いてる?

できれば、笑っていて欲しいな~。


歩未、生まれ変わった私でも仲良くしてくれるかな?

拒まれたとしても、私が迫っていくことになるだろうけどね。

だって大切な親友だから。見捨てたりしないよ。


したら思いっきり殴っていいよ!

ってもう出来ないか。


そう自分に自分でツッコンで、次に出てきた顔は、好きな人。


……幸太郎は、なんとも思うわけないよね。

どちらかといえば、居なくなってせいせいしてるでしょ。

良かったじゃん?私の顔見なくて済むんだから。


毎日ケンカだってしなくて済むし。


……私は、嫌いじゃなかったんだけどなあ。


もちろんケンカは嫌だったけど、アイツと近くにいれることが嬉しかった。


だって、好きなんだから。アイツが。

それは今だって変わらない。

だから、幸太郎の好きなタイプに生まれ変わった姿で会いに行くんだ。


そして、伝える。


それが私の後悔の終止符。
そして、天国へ旅立つ称号を与えられる大きな課題だ。



「……1ヶ月間、がんばろ」


きっとあっという間に過ぎていくんだ。

バレないことを祈る。



重くなったまぶたを閉じると深い眠りへと落ちていった──。