「ふふ、それくらい分かるわよ」
だって神様なのよ、と胸を張って言うのに対して私は頭を抱えた。
これは現実なのかもしれないと思ってしまったから。
そうだとしたら、私は死んでしまったってこと?
なんで……?
私はここへ来る前何していたっけ?
家を出たのは覚えてる。
信号で歩未に会ったことも覚えてる。
その後は……?
なんでだろう。その続きが全然思い出せない。真っ白なままだ。
不意に聞こえたテーブルに何かが置かれた音。
俯いたまま視線だけを動かすと、小さくなったさっきの大きな雲のスクリーンがいた。
画面がパッと明るくなった。
隣でピコピコと音がするからリモコンを操作しているのだろうと耳で感じた。
次々と展開される様々な場面。
それはあまり見てはいけない場面でもあった。



