えーっと……
どーゆーことでしょうか歩未さん?
イライラする?なんで。
まさか……。
「歩未って……」
「馬鹿なこと言わないでよね。私これっぽっちも1ミリも数ミリも思ったことないから」
知ってるでしょう?とでも言っているような鋭い目付きに何度も頷く。
……この目つきは今までで一番怖かった。
「で?さっきすんごい眉間にシワ寄せてたんだけどなんか困ったことあった?」
持参したミルクティーを飲む歩未が羨ましいと減っていく量に気を取られながらさっきの事を思い出す。
「あぁ。 別に大したことじゃないんだけどさ、夢を見てたなーと思ってね。 ちょっとそれを思い出してたって感じ」
「そっか」
「なになにえっ気になる? 気になっちゃうでしょう?? 仕方ない!聞かせてあげるよ」
「いや、話したいのはあんたでしょ」
そんなこんなで思い出せなかった夢も時折蘇ってきたので順序は違くとも歩未にすべて話すことになった。
すべて話終えると歩未は『面白い体験したね』なんて賞賛された。
オカルト要素も多少あったのにも関わらず、怯えずに聞いていたことが珍しい。
まぁ、そんな怖い話じゃないからだろう。
おばあちゃんに会ったことを話しても同じ反応してたし。



