「あの日俺も言いたいことがあったんだ」
ポツリ呟いた言葉は電子音にかき消されてしまうほど小さく響く。
メッセージを見て驚いたのは意外だったからじゃない。
俺が亜優奈に告ろうと決断した2時間後に来たからだ。
少し期待してた。
でも避けられた事実があるし。
別の用件なんだろうとかき消した。
それだからといって、怯んだわけでは無い。
チャンスだったから。
たとえ、俺を嫌いでいても伝えたかった。
そしたら、なんかしら進展があるんじゃないかって。
少女漫画のような考えに走ってしまうくらい、今まで隠していた想いを明らかにさせたかった。
なのに、なんで事故に遭うんだよ。
もしこの世界に神様が存在するなら、俺は、俺が、代わりに──。



