ぼーっとしている頭で、問いかけた。


──もし、神様がいるのなら、もう一度亜優奈に会わせて。



「……亜優奈に、あいたい……」


亜優奈しかいないんだ。私には。

私を置いて行かないでよ。
もっとずっと私のそばで笑ってよ。
馬鹿なことしてほしいっ。


お願いだから、私から亜優奈を奪わないで……っ。


目をつぶって願っても、もう亜優奈はここには居ない。


そう悟った時。


「っ!?」

え、な、なに。

いま、声がしたような……。


や、やだなぁ幻聴?

とうとう私も聴こえてしまう体質になってしまったのかな。

こういうのホンットに無理なんだよ。


ふと涙が滲む。でもそれは怖さからじゃない。

だってこの声、知ってる。



『歩未、ずっとそばにいるよ!』


そんな声が聞こえた気がしたんだ。