その子に 彼女は「爽やかレモンパイ」、俺は「深海のゼリー」を注文した。


いい感じに人が空いていたためか割とすぐに運ばれて来た。

「美味しそ~!」

表面に軽く焼き色がついたたっぷりの白いメレンゲと、薄く輪切りにしたレモンが乗ったパイに 早速フォークをさす彼女を見ながら、俺もゼリーにスプーンを入れた。


青く透き通ったゼリーはギリギリまで凍らされていたらしく、少し刺激のある冷たさを口に残す。
シャリシャリとした食感が少しずつ口内で溶け、つるんと喉を滑っていった。
しゅわしゅわとサイダーの味が弾ける。