それから彼女にいろいろ聞かれ、それに答えながら注文したものを食べ終わった。


「俺が払うよ」

レジで、財布を出そうとした彼女に告げる。

「え!いいの?」
「うん」

実際手頃な値段で、俺はさらりと答えて2人分の代金をカウンターの人に渡す。

カラーコンタクトを入れてるんだろうか。
その人のアーモンドみたいな双眸は、左目が水色で右目が黄緑。
群青色の髪を丸いショートにしている。

すっきりしたパンツルックとスレンダーな体つきで、性別不詳な雰囲気をかもしだしていた。

「あ、これあげる。お客様特典だよ〜」

アルトに近い、中性的な不思議な声。

陽だまりの猫のような調子でその人は、2枚のカードを俺に手渡した。