「……どうしようもないだろ」
ああ、情けない声。
口だけ強くたって、何も意味ないのに。
「化粧、崩れてますよ」
「ええ!?」
泣いたせいだ、確かにそんな気がする。
顔を擦れば、指に鮮やかな色。
アイシャドーが落ちちゃってる。
「どうしよ、見つかったらこの顔含めてネタじゃねぇかよ」
「それなら、一回化粧を落として制服を校則通りに着て髪を黒くして帰ったらどうです? 絶対にバレませんよ?」
……こいつ。
意外と、ウザい。
「素顔がブサイクだって?」
「いや、人は化粧で変わりますから」
全然フォローになってないし。
いや、もっと肯定された気分。


