許されない恋なのだとしても。





あなたと同じだったから。






そこで卑劣に笑っていた事があるから、
そこにまだ……憧れる。憧れてしまう。



  



 
いくら下に落ちても
一度上に立ったことがある人には
その場を欲しいと思う気持ちがどうしても芽生える。












別に、別にあの人を好きになっても
こんなにも早く好きになっちゃったことが分かっても 
その性根は変わらない。  










彼が認めてくれた私の姿を汚す彼女たちが
嫌なだけであって、何も
彼がやってくれたことを正当化はしていない。







あくまでも、私の本音に彼が沿った、
それだけのことだ。







寧々が首をかしげた位置に
ほんの三週間前はいたのだ。
ちゃんと、あそこに立って
寧々を見下ろしていた。










こんな私を知ったら
きっと、彼ももう助けてくれないね。





知るか。
そうしたら、頑張ってあそこに立つだけだ。








そうやってどんどん沈んで
いつのまにか後戻り出来なくなって
自嘲するしかなくなったときに






私はこの時を後悔するんだろうし
その未来に行かないために私はーーーーーー。









あ、れ……?







嘘、嘘、でしょ? 






自分が望んでいたことが
ここから抜けて、
地に足をつけた生活を送るというものだったことに
驚く。






 
だって、だって、私は。









「前、見ろよ」





顎を勢いよく上げられて
寧々の顔が間近に見えた。




顎くいがこれなら、
遠慮しておきたいな。







「気に入らない。上に従わないところ、本当に」









まあ、確かに私が寧々の立場だったときは
下にいた寧々に相当のことをやった。









それでいて自分が成り下がったら
言うことを聞かないなんて
はたからみれば、おかしいだろう。