「まだあの頃のつもりなの? 今は寧々があんたの上であんたは寧々の下なのよ? それでもまだそういう我儘を言えるの?」 この私たちの小さな世界の中での上と下。 いわゆる、上下関係は私たちの中で絶対だった。 上の言うことに下は従う。 そう変動しない位が変動する時なんて だいたい裏があるのが普通だ。 「もう、残念ながらあの頃じゃないんだよ、琴胡」 寧々が降りる階段の音が私の鼓動より 随分遅く刻まれていく。 そう、私だって すぐ戻れる過去はーーーーーー。